魔女術知識

冬の闇を味方にする魔女術──内なる火を守る準備

冬は、魔法が静かに息を潜める季節

11月下旬。夜が早く訪れ、朝はゆっくりと明ける。
この移り変わりは、魔女にとって“冬の扉が開く合図”です。
世界が静まりかえったように感じられるのは、
自然が「内側へ還る」準備をしているから。

私たちもまた、外の活動を少しずつ減らし、
心の奥に眠っていた感情や思考を見つめ直す時期に入ります。
冬支度とは言っても、大袈裟な儀式は必要ありません。
大切なのは、小さなあたたかさを積み重ねること
魔女はその積み重ねの中で、自分の光を守ります。


1. 香りで“冬の結界”を準備する

空気が冷たく乾燥する季節は、香りの効き目が強くなります。
魔女は冬支度の最初に、香りの棚をひとつ整えます。

おすすめは、温のエネルギーを持つ香り。
・シナモン
・クローブ
・オレンジピール
・ローズマリー
これらは心を温め、冬の停滞を払い、空間に明るさを取り戻してくれます。

アロマストーンやティーライトで香りをほんのり漂わせるだけで十分。
香りは、冬の間あなたを守る“見えないマント”のような役割を果たします。


2. ほうきと布を清めて、掃除の魔法を軽やかに

冬の前にほうきを整えるのは、古い魔女たちの小さな習慣。
ほうきの柄を布で拭いたり、
布そのものを陽の光か月の光にあてるだけでも、
掃除のときに空間の流れがぐっと軽くなります。

「この冬もよろしくね」とほうきに声をかける魔女もいました。
道具は、思いがけないほど気配を吸い込み、返してくれるものです。

でも、あまりほうきって最近、日本では使わないですよね。

フロアワイパーや掃除機にも、浄化のオイルをちょこっと塗って同じようにお願いをしてみましょう^^


3. 心の棚卸し──小さなノートと向き合う時間

冬は心の影が静かに現れる季節でもあります。
不安、疲れ、言えなかった本音。
それらを無理に追い払う必要はありません。

魔女の冬支度ノートには、たった2つだけを書きます。
・手放したいもの
・来年に持っていきたいもの

長文でなくて構いません。
キーワードで十分。
冬至までの間に、少しずつそのリストが“芯のように”まとまっていくのです。


4. 部屋の一角に“小さな光の祭壇”をつくる

冬の闇は深く長いけれど、そのぶん光は特別に美しく見えます。
机の隅、窓際、棚の上。
どこでもよいので、
・キャンドル(白または金)
・小石や水晶
・好きな香り
を置いた小さなスペースを作ってみましょう。

火を灯すのは毎日でなくていい。
週に一度でも、心がふっとほどける時間になります。

魔女の火は、心の深い場所と外の世界をつなぐ“橋”の役割を果たします。


5. 冬に向けて“体の魔法”も整える

冬は感情も思考も体も内側に向かう季節。
魔女は体の声をよく聴きます。

温かい飲み物、柔らかな湯船、
しっかり眠れる寝具、
冷たい食べ物を控える工夫など。

身体が整うと、魔術の効果も、直感の冴えも段違いに変わります。
魔術とは、まず自分の身体を尊重するところから始まるのです。


冬支度とは、自分の光を大切にすること

冬の入り口に行う小さな魔法は、
どれも派手ではないし、誰にも見えない。

けれど、そのひとつひとつが
「私は私を丁寧に扱う」という宣言になります。

闇が深まる季節だからこそ、
あなたの内側にある光はより鮮やかに輝きます。

どうか、この冬があなたに優しくありますように。
小さな習慣が、あなたを静かに守ってくれますように。


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